ワキガが重度・中度・軽度の場合の手術(治療)内容と費用が知りたい!
ワキガだった場合、必ず手術しなければいけない。といったことではありませんが、
ワキガの程度はざまざまで、軽度の場合・中度の場合、重度の場合で手術内容も治療費用もさまざまです。
まず、ワキガの場合にかかわる医療機関ですが、基本的には皮膚科、美容外科、形成外科などで受診します。
自分が軽度なのか?中度なのか?もしかして重度のワキガなのか?わからない場合は、まず皮膚科に行くことをおすすめします。
皮膚科では、ワキガのレベル診断を行ってくれます。
外科に行くと、外科の先生は最初から手術の方向に話が進む場合が多く、軽度なのに手術する方向性で進んでしまう場合が多々あるようです。
ワキガ症状の程度次第では、出血しないで済む施術もありますし、注射するだけでほとんど気にならないくらいになる方法もあります。
ワキガ手術代と健康保険適用の有無
基本的にワキガ手術には、健康保険を適用可能です。
しかし、ワキガの程度が軽度の場合は、保険診療が認められないこともあります。
保険が適用される手術方法は2つの方法です
- ボトックス注射
- 剪除法(皮弁法)
- 吸引法
- 切除法
しかし、医療機関によっては、症状によっては保険診療外の場合もあります。
保険診療と自由診療の両方を取り扱っているケースもあります。
ワキガの手術にはどんな種類がある?
軽度・中度のワキガの治療
ボトックス注射
ボトックス注射と聞くと、整形に関連する言葉として聞く事が多いかもしれませんが、ボトックス注射はワキガ治療でも使用されます。
ボトックス注射で、汗が出る神経の伝達物質である「アセチルコリン」の働きを抑え、汗が多く出る多汗症の症状を改善します。
汗を抑えることでワキガの匂いを軽減させることができます。
ワキガの症状が軽ければ簡単に改善できて、しかも制汗剤いらずになります。
施術時間は5分程度で、注射を打ってから2~3日で効果を実感できるようになります。
注射なので痛みもほとんどなく、痕も残りませんし、肌への負担が少ないので、子供のわきが治療としてもよく使われます。
しかし、効果が持続するのは半年~1年程度です。
ボトックス注射の費用
費用は約6,000円から10万円。
2012年11月からボトックス注射はワキの注射に限り、保険適応されるようになりました。
レーザー治療
レーザー治療とは、わきがのにおいの原因であるアポクリン腺と、汗を出すエクリン腺をレーザーで破壊するワキガ治療法です。
皮下にレーザーを照射する特殊な器具を挿入するので、皮膚に穴を開けますが、1~3ミリ程度の切開になるので、リスクも傷痕もなく治療ができます。
皮膚科と美容皮膚科、美容整形クリニックなでは、マイクロ波を使った「ミラドライ」と超音波を応用した「ウルセラドライ」と言われています。
手術時間も短く、5分程度で傷ものこりませんが、重度のワキガの人のニオイを抑える効果は60~70%と言われ、完治は難しいと言われています。
レーザー治療の治療費
費用は75,000円から15万円程度
保険診療できる場合とできない場合があります。
皮下組織吸引法
皮下組織吸引法は多くの皮膚科と美容皮膚科、美容整形クリニックで行われるワキガ治療法です。
皮下組織吸引法は、ワキの上部を1センチほど切開し、脂肪吸引に使用されるカニューレという機器で皮下脂肪ごと汗腺を吸い出す切る治療法です。
アポクリン腺、エクリン腺や皮脂腺も吸い取ることができるので、多汗症の症状が見られる方にも有効です。
吸引法の特徴は傷跡が残りにくいのが特徴ですが、もともとやわらかい脂肪を取り除くための方法なので、しっかりと皮膚にくっついているアポクリン腺を完全に吸い取ることは難しく、取り残しの可能性が高い方法です。
腺の根元が残ってしまうと一時的に効果を感じても再発する可能性が高くなります。
皮下組織吸引法の費用
皮下組織吸引法では保険は適用が出来ず、15万円以上かかります。
超音波吸引法では、保険適用外となり、費用は15万~30万円。
中度から重度のワキガの治療
剪除法・皮弁法(直視下摘除法)
剪除法(皮弁法)とは、ワキガ手術で唯一の医師が目で直接確認して行う方法で、ワキの皮膚をしわに沿って4センチほど切開し皮膚をめくり、目視でワキガの原因となるアポクリン腺と皮脂線をすべて切除していく治療方法です。皮弁法、反転法とも言われます。
皮膚を裏返して粒状のアポクリン腺を医師が確認し、1つ1つ取り除きます。一般的には、臭いを80~90%除去できると言われれ、発汗量も50%ほど減ると言われています。
治療回数も一度で治療後の抜糸や定期検診以外に何度も通院するといったこともありません。
一般的には術後2~3日でガーゼ除去、包帯は4~5日で外せるようになります。
医師が直接目視によって治療しているので、完治率が極めて高く、最もスタンダードな治療方法と言われていますが、医師の技量によって完治率が変わるため、実績があり信頼のおける医師に治療してもらうことが重要になります。
アポクリン腺を見ることができない方法と違って確実な除去方法なので、術後の再発はほとんどありません。
剪除法・皮弁法(直視下摘除法)の費用
保険適応にもなる最もスタンダードなワキガ手術ですが、症状によっては、自己負担の割合が増える可能性もあります。
剪除法(皮弁法)の費用相場は、自由診療で約30~50万円、保険適応ですと4万円ほどで両脇の手術を受けることができます。
切除法
わきがの切除法とは、ワキの皮膚を、皮下組織ごとメスで切除する手術法で、もっとも古くから行われているワキガの手術方式です
わきがの原因となるアポクリン腺を取り除きますが、エクリン腺・皮脂腺ごとごっそりえぐり取ってしまいます。
ある程度の深さまで取り除きますので、アポクリン腺はもちろんのこと、エクリン腺や皮脂腺、脇毛の毛根までをも切除することが可能です。
しかし、大きなキズ跡が残り、切除した皮膚の両端どうしを縫い合わせるので、脇に引きつったような感覚が残りやすくなります。
大手術のため、手術後2~3週間は入院と安静が必要になり、患者さんの負担が非常に大きく、現在では一般的な治療ではなくなっています。
健康保険の適用対象になりますが、リスクが高いわりには、治療効果は完全とはいえません。
切除法の費用
費用も保険適応で約3万円と、剪除法よりも安く設定されています。
ワキガ手術の後遺症やリスクは?
わきがの重度の手術では、脇を切開してアポクリン腺を取り除く手術になるので、皮膚だけでなく体に不調を感じてしまう事があります。
- 傷跡が残る
- 瘡蓋(かさぶた)が出来たり色素沈着ができる
- においが消えない、再発する。
- 体に不調を感じる
現在、ワキガを完治させることは非常に難しく、副作用などを感じることも多々あるようです。
手術が失敗する事もありますし、成功しても脇の皮膚に何等かのトラブルを抱えることにもなる可能性があること考えておく必要があります。